伊藤洋一『情報の強者』インプットとアウトプットの大切さが分かる一冊

情報の強者

僕が聴いているポッドキャスト(Podcast)のひとつに『伊藤洋一のRound Up WORLD NOW!』があります。

「一週間の世界の出来事を分かりやすく解説」というだけあり、とても分かりやすい内容です。そしてその番組を引張るのが、番組名にもなっている伊藤洋一さんです。

今回はそんな伊藤洋一さんの著作『情報の強者』を紹介します。

 

伊藤洋一さんについて

まずは、かんたんに伊藤洋一さんのプロフィールを見てみましょう。

1950年長野県生まれ。現在、住信基礎研究所主席研究員。金融市場からマクロ経済、特にデジタル経済を専門とする。

伊藤洋一プロフィール/YCASTER 2.0:伊藤洋一公式サイト

年齢で言うと、60代後半です。

しかし、番組を聴くと分かるように、バイタリティーが半端ではありません。東京マラソンに出てみたり、アレコレ買ってはその使い勝手について詳しくレビューしたり。

番組後半に、その週に体験したことを発表するコーナーがあるのですが、そこでも信じられないような情報収集力を見せてくれます。いつかの放送で「まだ若い者に負けるわけにはいかない」なんて仰っていたように、本当に負けていないと思います。

 

情報の強者

伊藤洋一さんの『情報の強者』は、全4章で構成されています。

  1. 情報の拾い方
  2. 情報の読み方
  3. 情報のつなげ方
  4. 情報の出し方

溢れるニュースに溺れてしまっては、「情報弱者」になってしまう。情報を思い切って捨て、ループを作る思考を持つことが、「強者」になる条件なのだ。

「夜のテレビニュースは見ない」「大事件とは距離を置け」「新聞は”浮気”して読め」「ネット記事は『事故メール』で管理する」「情報は放出してこそ価値を増す」……

他方面で発信を続ける著者が、具体的なノウハウを公開しながら示す、情報氾濫社会の正しい泳ぎ方

伊藤洋一さんは本当に多い情報を上手に使い分けて発信しているなという印象を受けます。

また、おそらく同世代の中でもハイテク機器の使いこなし度でいうとトップクラスなのではないでしょうか(原稿はマラソン中に音声入力を使うことも多いとか)。

ここではそんな著作『情報の強者』の中から気になった箇所をピックアップしたいと思います。

 

1. 情報の拾い方

まずは、伊藤洋一さんの典型的な一日の流れを見てみましょう。

  1. 午前3時頃に1回目の目覚まし、日本の新聞、海外の新聞、マーケットの展開などを寝ころがったままスマホなどでチェック。
  2. 午前4時前、再び眠る。
  3. 午前6時頃に起床。ネットで簡単に情報を収集。そして風呂でラジオを聞きながら(スマホの「radiko」を使用)、新聞一紙を読む。テレビのニュースはたまに20〜30分見る程度。
  4. ランニングに出かける
  5. 帰宅後、午前8時からのNHK BS1の「ワールドニュース」を見る。
  6. 気になったニュースのチェック、メールのチェック、返信、原稿執筆などを午前中にする。
  7. 午後は仕事と、移動の他、海外の新聞をチェック。
  8. 夕方〜夜は人と会食などを楽しむ。
  9. 帰宅後、就寝。

一日の流れを見ても分かるように、かなりの情報を浴びているのが分かります。

 

伊藤洋一さんのデバイス

続いて、2015年時点の伊藤洋一さんの使用デバイスを見てみましょう。ポイントはあくまで「2015年」ということです。伊藤洋一さんはかなりのペースでデバイスを変えるので、今はもう違うものを使っているかも!?

  • iPhone:情報デバイス
  • AQUOS PHONE:通話、スイカ、iD、楽天Edyなど
  • iPad mini:プロジェクタなどに使用

 

本にはまだメリットがある

著書の中で伊藤洋一さんは「本のメリット」をあげています。

  1. 一人の著者が一つのテーマについて、余すことなく書いてある。
  2. そのテーマについて要領よく学習できる。
  3. その著者の思考パターン、論理がわかる。
  4. その情報を持つ人の人数が意外と少ない。

4つ目の「人数が少ない」と言うのは興味深いところでした。

かつては10万部とされたベストセラーの条件は、最近では5万部くらいになったようだ。もちろん5万部売るのはとても大変なのだが、あえて言えばベストセラーですら5万人「しか」読んでいないことになる。

僕も本から情報を得ることはとても多くあります。

 

2. 情報の読み方

2章では拾った情報の読み方について解説しています。たとえばこんなことがあげられます。

  • お気に入りの新聞を作らない
  • 毎年恒例のニュースはすぐ捨てよう
  • 大きな事件が起きたらニュースから離れろ
  • ネットの記事は「自己メール」でメモする
  • 快楽情報に溺れるな

池上彰さんなども言いますが、新聞は主張が異なるため、さまざまな新聞を読むことが必要になります。

また、伊藤洋一さんが度々言うように、何度も繰り返される情報からは距離を置くことが必要です。テレビのワイドショーなどが顕著ですが、同じニュースを何度も何度も報道する傾向があります。これらは意味がないと言って良いでしょう。

ネットの記事は「自己メール」でメモするというのは参考にできます。

日本の新聞のインターネットサイトは適宜チェックしているが、このとき心がけているのが「読み過ぎない」「時間をかけない」「こまめに見ない」の3点だ。

「読み過ぎない」「時間をかけない」ために大切なのは「今読む」「あとで読む」「読む必要なし」の3種類に瞬時に振り分けをする癖をつけておくことである。

このうち「あとで読む」ものに関して、自己メールを送るのが良いとあります。

 

3. 情報のつなげ方

3章では読んだ情報と情報とをつなげる方法について言及しています。

個人的に興味深かったのは以下の見出しです。

  • 「ベタ記事」にこそ注目する
  • 知らない世界のニュースを積極的に読む
  • 専門家を選ぶ基準

「知らない世界のニュースを積極的に読む」は、前章の「快楽情報に溺れるな」に共通します。現代はSNSの普及によって、自分にとって都合の良い情報だけがタイムラインに流れる仕組みができやすくなっています。

どうしても人間は自ら好む情報を選んで取り入れてしまう傾向がある。好き嫌いで情報を選り好みする「偏食家」になるリスクがあるのだ。

それを避けるために、新聞などを固定しない、ということはすでに述べたが、それ以外に筆者が意識しているのは、まったく自分と関係のなさそうな情報を意識的に取り入れるようにする、ということである。

これは堀江貴文さんも似たようなことを書いていました。

 

4. 情報の出し方

そしてもっとも面白いのが4章の「情報の出し方」です。情報をアウトプットすることで、脳内が整理され、発信力が強化するとあります。伊藤洋一さんはご自身のホームページの1コーナー「Day by Day」に文章を書いています。ちなみに文章量は、長いときで2,000文字だとか(スゴいです!)。

  • アウトプットが脳内を整理する
  • 情報は惜しまずに放出する
  • アウトプットが発信力を強化する
  • 毎日何でも幅広く書く
  • 写真や映像もアウトプットしておく

情報をブログに書くのはもったいないという意見もあるそうですが、伊藤洋一さんはこのように述べています。

いったん頭の中に入れて、わかった(と自分では思っている)ことを脳の中に整理し、固定化するのにもっとも役に立つのは、「わかっていない」人に教えて上げることである。それをすることで、知識は自分用にカスタマイズされ、整理される。自分でわかった、と思っているだけでは、すぐに忘れてしまう。

「わかっていない」人に順序立てて説明するというのは、ループを作る作業とよく似ている。そうしようという気持ちがその情報の精度を高め、その人の思いを強くする。

これは多くのブログ書きにとって考えさせられる言葉ではないでしょうか。

また、「発信力の強化」についてはこのように述べています。

毎日ブログを書いているような人は、自分で話題を選び、そのために情報収集し、表現や言葉を考え、文章の長さを加減し……という行為を繰り返しているわけだから、アウトプット力が強くなるのは当然だろう。

この言葉を武器に頑張っていきましょう(笑)

 

今日のまとめ

個人的に思い入れがある『情報の強者』を紹介しました。情報をどのように選んで、インプットし、自分の中で咀嚼して、アウトプットするかが丁寧に解説されています。伊藤洋一さんを見ている限り、アウトプットする力の強化はとても説得力があるように感じました。僕もそうなれるように続けていきたいと思います。