『風俗店長物語』遠いようで意外と身近な世界の話

風俗店長物語

「風俗に行ったことがない」という大人の男性はまずいませんが、世間的に「風俗」はタブーになっているのもまた事実です。

特に女性だと「行かない人もいる」「自分のパートナーは大丈夫」と思っている人もいるかもしれませんが、残念ながらそれは淡い幻想だと思って間違いありません。

さて、そんな「ないこと」になっている風俗ですが、女の子もまたごく普通の子が働いています。「借金におぼれて」「誰かに脅されて」という方が少数派です。

そんな「風俗店」を舞台に描いた『風俗店長物語』。

歌舞伎町で働くヘルス店長が、お店を通して出会った人間たちとのエピソードが綴られます。

こんな特性があるからか、Amazonではあまり評判はよくないよう…。個人的には「十分ある話」だと思って読んでいます(ちょっと古めかしいところもありますが)。

全10話で構成

1巻は全10話で構成されています。

タイトルを見てみましょう。

  • 第1話 醜いアヒルの子・美加
  • 第2話 鶉の心・真由美
  • 第3話 翔べない白鳥・理沙
  • 第4話 鵜が翔く時・千春
  • 第5話 手乗りの文鳥・直美
  • 第6話 鳳が孵る時・梓
  • 第7話 インコが鳴いた・美奈
  • 第8話 白鳥が向かう空・淳子
  • 第9話 鳴かない金糸雀・ひかる
  • 第10話 渡り鳥の巣・幸子

「鳥」にたとえているのがちょっと面白いですね(笑)。

夜の世界でよくある話

そして、物語の内容はたしかに「夜の世界でよくある話」です。

たとえば見た目はそこそこだけど男性に奉仕するのが好き→お店で出会った男性と結婚など、僕が知っているだけでも何人かいます。

さっきからサラッと書いていますが、仕事上、夜の世界の方と知り合う機会が多いのです。

また、美人だけど高飛車で男性ウケがよくなかったりする女性もよくあります。これは『闇金ウシジマくん』にも出てきましたね(「フーゾクくん」編/5〜7巻収録)。

反対に「パートナーや同僚の男性が自分を探しにお店に来る」というのは聞いたことがありません。こういうのもなかにはあるのでしょうか(相当な修羅場になりそうです)。

夜の世界に入ってくる理由のほとんどは「お金」

夜の世界に入ってくる理由のほとんどはズバリ「お金」です。

「短期間(短時間)で楽して稼げる仕事」ということで夜の世界に入ってきます。

本作でも、高校生のときに妊娠して結婚。ダンナの給料だけではオシャレもできないという理由で入店してくる人妻の話が描かれます。このタイプも現実にはかなり多くいます。

約20人にひとりが風俗嬢を経験している

さて、こうなると「夜の仕事に従事する人はどのくらいいるのか?」という疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

夜の経済学』によると、成人女性の20人に1人が風俗嬢の経験を持っていることになります。

高校などでいうと、クラスに1人くらいはいることになります。

また、30人くらいの規模の会社では1人くらいはいる計算になります。

あながち間違っていなそうですよね(偏見という意味ではありません)。

男性が世間で話題にしないのと同じように、風俗嬢経験がある女性というのもまた、世間には自分が風俗嬢であることを口にしないものなのです。

今日のまとめ

『風俗店長物語』を紹介しました。

遠いようで意外と身近な世界の話に興味がある方にオススメの一冊です。

ということで、表紙にならって絵を描いてみました。