リンダ・グラットン『LIFE SHIFT』興味あるところだけ読んでみるのがオススメ

LIFE SHIFT

今こうして記事を書いている時点でも、Amazon「ビジネス・経済書」ランキング(東洋経済オンラインにリンクします)の連続1位記録を獲得し続けている『LIFE SHIFT』。

好みはあれど、2017年を代表する一冊になることは間違いありません(発売は2016年10月)。「好みは〜」と書いたのは、実は記事を書いておいてなんですが、僕はリンダ・グラットンさんの前著『WORK SHIFT』の方が好きだからです。

ともあれ、話題になった一冊ということで見ていきたいと思います。

 

LIFE SHIFT

本書は全9章で構成されています。

  • 日本語版への序文
  • 序 章 100年ライフ
  • 第1章 長い生涯――長寿という贈り物
  • 第2章 過去の資金計画――教育・仕事・引退モデルの崩壊
  • 第3章 雇用の未来――機械化・AI後の働き方
  • 第4章 見えない「資産」――お金に換算できないもの
  • 第5章 新しいシナリオ――可能性を広げる
  • 第6章 新しいステージ――選択肢の多様化
  • 第7章 新しいお金の考え方――必要な資金をどう得るか
  • 第8章 新しい時間の使い方――自分のリ・クリエーションへ
  • 第9章 未来の人間関係――私生活はこう変わる
  • 終 章 変革への課題

おそらく今後の「生活」に対して不安に思う人が増えているというのも、本書がバカ売れしている要因のひとつだと思います。

たとえば「日本語版への序文」を読んでも、この先訪れるだろう「変化」が分かります。

  • 過去のモデルは役に立たない
  • 「若い」「老いている」の概念が変わる
  • 人生に新しいステージが現れる
  • 就職、引退の常識が変わる
  • 年金、人口減の問題が和らぐ

これを読むだけでも「続きを読みたい」を思う方は多いのではないでしょうか。

 

『LIFE SHIFT』のオススメの読み方

本書は「かなり長い」です。

本を読み慣れていない人なら断念するかもしれません。

本を読み慣れている人でも、途中で息継ぎが必要になりそうです(僕もそうでした)

『LIFE SHIFT』を読むときは(本書に限りませんが)、はじめから最後まですべてを1文字残らず読もうとするのではなく、目次を読んで「興味があるところ」を読むのをオススメします。

もしすべて気になるならすべて読んでも問題ありません。ただ、前述の通りかなりの気力が必要なので、まずは気になるところだけ読んで、そのあとまた気になったところだけ読んでも十分です。

読書の方法は人それぞれですが、大切なのは「すべてを読み切る」より「何を得たか」だと思っています。もちろんこの考え方もひとそれぞれです。

次からは主な章のなんとなくの内容を書き出してみます。

 

第1章 長い生涯――長寿という贈り物

  • 平均寿命は今後も延びる
  • 健康な期間が延びる

「序文」にも書かれているように、「若い」「老いている」の概念が変わります。

いまの80歳は、20年前の80歳より健康だ。いま80歳の人たちの子どもが80歳になるときには、もっと健康な日々を送れる。

寿命が延びることは良いことですが、同時に「お金が必要な期間」が長くなるのも事実です。

 

第2章 過去の資金計画――教育・仕事・引退モデルの崩壊

本章ではこれまでの計画が崩壊することが書かれます。

日本で言うと「終身雇用」や「年功序列」などがあげられるでしょう。

ここまでは「過去」がテーマになります。「未来」を知りたい人は次を読んでみましょう。

 

第3章 雇用の未来――機械化・AI後の働き方

そして、もっとも今ホットな話題がこれですよね。

「AI」の登場です。

おそらく本書を読もうとしている人の中には、「AIが登場することによって、自分がやっている仕事がなくなるのではないか」と思っている方も多いと思います。

「今後、こうなるだろう」という予測を知るのには本章をオススメします。

 

第4章 見えない「資産」――お金に換算できないもの

見えない「資産」には次の3つがあげられています。

  1. 生産性資源
  2. 活力資源
  3. 変身資源

生産性資源は、仕事の生産性を高め、所得とキャリアの見通しを向上させるのに役立つ資産だ。

ちょっと難しく書かれていますが、端的に「スキル」になります。「何をどのように学ぶか」についても書かれているので、次の一歩を知りたい方は本章をオススメします。

ほか、活力資産(肉体や精神の幸福感)、変身資産についても言及があります。変身資産はかなり難しい内容です。

自分についてよく知っていること、多様性に富んだ人的ネットワークをもっていること、新しい経験に対して開かれた姿勢をもっていることなどが含まれる。

「新しい変化」に対して敏感でいることが大切になります。保守化はしたくないものです。

 

第6章 新しいステージ――選択肢の多様化

第5章は飛ばして、第6章では、3つのステージが描かれます。

  • エクスプローラー
  • インディペンデント・プロデューサー
  • ポートフォリオ・ワーカー

どれもカタカナなので分かりにくいですよね(元が海外の本なので仕方ありません)。

エクスプローラーは、一カ所に腰を落ち着けるのではなく、身軽に、そして敏捷に動き続ける。身軽でいるために、金銭面の制約は最小限に抑える。

インディペンデント・プロデューサーとは、ひとことで言えば、職を探す人ではなく、自分の職を生み出す人だ。

異なる種類の活動を同時に行うのがポートフォリオ・ワーカーのステージだ。

この章は働き方の核心に近いので、ぜひ読んでみるのをオススメします。

 

このあと、「お金」「時間」についての言及があります。正直、「お金」について「神経質になりすぎるのはあまり良くないな」と思うのですが(よくある○歳までにいくら貯めるなど)、時間については得るものが大きいと思います。

今はテレビを見ない人が多くなりましたが、同じだけスマホに時間を消費している人が多くいます。このあたりは「時間を奪われない」よう注意が必要です。

 

今日のまとめ

冒頭、「前著の方が良かった」みたいに書いてしまいましたが、改めて読むと「やっぱり面白い」ですね(笑)。特に第6章の「新しいステージ」については思い当たることも多く、ついつい楽しく読んでしまいました。

長い本を「全部読もう」なんて気負う必要はありません。「今の自分」にとって「大切」だと思うところだけつまみ食いするように読んでみましょう。