三木雄信『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA』同時にすべての手段を試す

孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA

ソフトバンクの孫正義社長の秘書として働いてきた三木雄信さんの著作『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA』。

本書にはどのようにPDCAを回せば、良い結果が出るかが書かれています。

「自分で考えて、時間をかけずに、予定通りの成果が出る」

その方法がまとまっている仕事術の本です。

仕事術と聞くと敬遠したくなる人もいるかもしれませんが、孫正義さんがどんな感じで仕事を進めていたか(あるいは、進めているか)を知ることができる興味深い一冊です。

それでは本書を通して、高速PDCAを学んでいきましょう。

 

三木雄信さんについて

本書の著者は三木雄信(みき・たけのぶ)さんです。

新卒で三菱地所に入社後、3年で退職。

ソフトバンクに入社し、孫正義さんの秘書として多くのプロジェクトに関わってきました。

これらのプロジェクトには、あの「Yahoo!BB」などがあります。

2006年独立後、「トライオン株式会社」を設立しました。

 

孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA

本書は以下の構成になっています。

  • 超スピードで、残業なしで結果を出す方法
  • なぜ高速PDCAなら超スピードで仕事が片づくのか
  • 高速PDCAを動かす8ステップ
  • 月間、週間ではなく「毎日」の目標を設定する
  • 一つひとつではなく、「同時にすべての手段」を試す
  • 結果は「数字」で厳密に検証する
  • 「いちばんいい方法」だけを磨き上げる
  • 「人の力」を借りて、もっと速くなる

 

超スピードで、残業なしで結果を出す方法

三木雄信さんは孫正義さんとの仕事の中で、「孫社長の仕事のやり方を徹底的に分析した」といいます。

分析をした結果、孫社長の仕事にはこんな特徴があることがわかりました。

  • 「目標へのこだわり」が異常に強い
  • 目標を達成するために、「ありとあらゆる方法」を試している
  • 「数字で厳密に」試した方法を検証している
  • 「常にいい方法」がないかと探っている

これこそが孫正義さんのPDCAになります。

また、多くの人が仕事を滞らせている原因を6つあげています。

  1. 計画に完璧さを求めること
  2. 一球入魂主義
  3. 期限の甘さ
  4. 数値で設定されていない曖昧なゴール
  5. 検証の中途半端さ
  6. 自前主義

これらは「はじめに」に書かれている部分です。

それでは具体的な内容を見ていきましょう。

 

なぜ高速PDCAなら超スピードで仕事が片づくのか

次の3つのことを大切にすれば誰でもできるとあります。

  1. 思いついた計画は、可能な限りすべて同時に実行する
  2. 1日ごとの目標を決め、結果を毎日チェクして改善する
  3. 目標も結果も、数字で管理する

また、高速PDCAを回すことで、次の5点が身につくといいます。

  1. 自分で考える力
  2. 数字を使う力
  3. ムダがなくなる
  4. 高いモチベーション
  5. 失敗を恐れない力

まずは上の3点を意識することを心がけることが大切です。

 

高速PDCAを動かす8ステップ

さて、いよいよ具体的な高速PDCAの8ステップです。

  1. 大きな目標を立てる(週、月単位など)
  2. 小さな目標を立てる(1日が原則)
  3. 目標達成に有効な方法をリストアップする
  4. 期間を決めて、すべての方法を同時に試していく
  5. 毎日、目標と結果の違いを検証する
  6. 検証をもとに、毎日改善する
  7. 一番すぐれた方法を明らかにする
  8. 一番すぐれた方法を磨き上げる

1〜3がP、4がD、5がC、6がA、そしてさらにブラッシュアップしていきます。

本書ではコンビニ販売を具体例にあげています。これだけ箇条書きであげてあると分かりやすいですよね。

 

月間、週間ではなく「毎日」の目標を設定する

小さな目標にはルールがあります。

  1. 毎日できる
  2. 具体的なアクションである

月間、週間ではなく毎日やることについて、以下の理由をあげています。

自分の失敗にできるだけ早く気づき、大きな痛手にならないうちに、こまめに改善を繰り返す。それが高速PDCAの重要なポイントです。

打点を細かくとるというのは、僕も大切だと考えています。

 

一つひとつではなく、「同時にすべての手段」を試す

「同時にすべての手段を試す」のは、以下の3つの理由があります。

  1. スピードでライバルに勝てる
  2. 最善の方法を探せる
  3. 各方法を正確に比較できる

さらに、「同時にすべての手段を試す」ためのルールが紹介されています。

  1. 期限を決めて、可能性ある手法をすべて一斉に試す
  2. 一番効果がある方法を見極めたら、あとはそれだけを実行する
  3. スタートからある一定期間は成果が出ないか、マイナスになることを想定内とする

個人的に3つめのことは特に意識しています。

 

結果は「数字」で厳密に検証する

この「数字」を使った検証にはふたつの方法が解説されています。

  1. 多変量解析
  2. T字勘定

 

「いちばんいい方法」だけを磨き上げる

興味深かったのが、「いちばんいい方法」を磨き上げる「6:3:1の法則」です。

これは物事を3つに分ける方法です。

  • いちばんいい方法:6
  • 次にいい方法:3
  • まったく新しい方法1

このように分けることで3つのメリットがあるといいます。

  1. 成果を確保しつつ、さらに上をめざしていける
  2. 不測の事態、世の中の変化に柔軟に対応できる
  3. 新しく試した方法が失敗しても、大きな痛手にならない

今後、仕事を進める上でも意識したい点でした。

 

「人の力」を借りて、もっと速くなる

孫社長は何か新しいことを始めるときや、知らない知識や情報を得ようとするとき、必ず人の力を借りるのです。

何か知りたいことがあれば、すぐに詳しい人に聞く。まったく新しい分野に進出するときは、その業界に通じた人に協力を頼んだり、社内に招き入れたりする。

そうやって、自分に足りない情報や知恵、経験やノウハウを、どんどん人から借ります。

僕がもっとも苦手とするのがこの点です…(汗)

孫正義さんの懐に入り込むというのか、打ち解けるというあのスキル本当にスゴいですよね。世界の要人と政治家以上に親しくなっているという(笑)

 

今日のまとめ

本書は高速PDCAの具体的な方法が掲載されている良書です。読みやすかったこともあり、三木雄信さんのほかの著作『海外経験ゼロでも仕事が忙しくても「英語は1年」でマスターできる』も読んでみました(それはまた別の機会に)。

孫正義さんの仕事術、「同時にすべての手段を試す」を取り入れてみてはいかがでしょうか。