高城剛『空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す』ブルーオーシャンに魅せられる

空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す

「えっ、一体この人いくつのことができるの!?」

高城剛さんを知る人なら一度はそう思ったことがあるはずです。映像に音楽に作家にと、幅広い活躍をされていますよね。僕が彼を知ったのは本なので文筆業から接したことになります。

そして、自他共に認めるほどのガジェット好きの高城剛さんは、大のドローン好きとしても知られています。

そんな高城剛さんが書いたドローンについての著作『空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す』を見ていきましょう。

 

空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す

『空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す』は2016年に発売されました。目まぐるしく変わるドローン業界では、現在とトレンドが少し変わっていることもあるかもしれないので、ご了承ください。

本書は全4章で構成されています。

  1. ドローンの現状
  2. ドローンと世界3大メーカー
  3. ドローンと日本
  4. ドローンの未来

1章の前の「はじめに」では、ドローンとの出会い(2012年!)、ドローンの考え方についてが書かれています。

 

ドローンは大きくふたつに分けて考える

ドローンは大きくふたつに分けて考えるべきだと僕は考えている。

ひとつは「インターネットの延長線上にないドローン」。つまりは、今、多くの人が空撮などに使っているものだ。そして、もうひとつ、これから社会を大きく揺るがすのは「インターネットの延長線上にあるドローン」である。

この後者が本書で語られていきます。

 

ドローンの現状

本書は「ドローンの解説本」ではないものの(「はじめに」に書いてあります)、第1章では「ドローンとは何なのか?」ということについて、かんたんにおさらいがあります。

僕もよく思うのですが、iPhoneが発売した当時に批判していた人への皮肉もチクリと書かれています(笑)

先ほど引用したようにドローンにはふたつあります。

  • インターネットの延長線上にあるドローン:ラストワンマイルに活用?
  • インターネットの延長線上にないドローン:空撮

 

地上61〜122メートルのブルーオーシャン

本書でさっそく面白かったのがこのブルーオーシャンです。

アマゾンが提案した「高速交通帯(ハイスピード・トランジット)」用ゾーン概念図を元に考えると、以下のようになります。

  • 地上から61m(200ft):ビルや電柱がある
  • 61〜122m(400ft):ブルーオーシャン!
  • 122m〜152m(500ft):緩衝地帯
  • 152m以上:飛行機やヘリコプターが飛ぶ

この「ブルーオーシャン」という言葉が多くの人を興奮させます(笑)

 

ドローンと世界3大メーカー

第2章ではドローンの世界3大メーカーが分かりやすく解説されています。それぞれ特徴をまとめてみました。また、最後に高城剛さんの言葉による特徴を引用しています。

 

3Dロボティクス

  • 国:アメリカ
  • 場所:バークレー
  • 設立:2009年
  • 創業者:クリス・アンダーソン(元ワイアード編集長)
  • 代表機種:Solo(ソロ)

オープンソース化によって多くの人の意見を集めながらドローンを作り、その「箱」よりも仕組みを追求しようとしている。

 

DJI

  • 国:中国
  • 場所:深圳(シンセン)
  • 設立:2006年
  • 創業者:汪滔(フランク・ワン)
  • 代表機種:Phantom(ファントム)

コストパフォーマンスと開発スピードは圧倒的で、その勢いは市場を席巻している。

 

パロット

  • 国:フランス
  • 場所:パリ
  • 設立:1994年(元は通信機メーカー)
  • 創業者:アンリ・セドゥ
  • 代表機種:AR・Drone, Bebop Drone

デザインの美しさと、新しいおもちゃとしての楽しさを追求している。

 

ドローンと日本

2015年4月に首相官邸にドローンが落下する事件が起きました。このことから、日本では「ドローン」はネガティブなイメージで一般的に広まっています(少なからず僕もそうでした)。

ただ、いつまでもそんなことを言っているわけにもいきません。

ドローンには世界3大メーカーがあるものの日本はなく、高城剛さんはこのように述べています。

実は日本を代表するいくつかの家電メーカーやカメラメーカーがドローンを開発中だが、おそらく発表時にはすでに古いものになっていると思われる。

なぜなら、ビジョンとスピードがないからだ。

もう何も言えないですよね(笑)

 

ドローンの未来

ドローンの未来について、高城剛さんはこのように述べています。

安価なドローンが多く発表されていることから、インターネットの延長線上にない個人ホビー市場に、そして、インターネットの延長線上にあるドローンはエンタープライズ市場にと、すみ分けることが予想される。

また、本文にある「モノのインターネット(IoT)」から「インターネットのモノ化」になると予想しています。

 

今日のまとめ

高城剛さんの未来を見る著作は、どれも読んでいてわくわくさせられます。僕も「インターネットの延長線上にないドローン」でも触ってみたいと思うのでした。個人の好みだとやっぱりパロットかなぁ。