高城剛『時代を生きる力』大切なことは、変化を恐れない心と決断の速度

時代を生きる力

前作『私の名前は、高城剛。住所不定、職業不明』から1年後に続編を出そうと思っていたが、東日本大震災をによって転機が訪れたことから発売された『時代を生きる力』。

本作は、前作と同じように「問い」と「答え」という構成になっています。Q&A形式の構成って、ちょっとした時間に読みやすかったりするんですよね。ご本人もそれを狙って書いていると、『白本』シリーズに書いてあった記憶があります。

それでは高城剛さんについての著作『時代を生きる力』を見ていきましょう。

 

時代を生きる力

『時代を生きる力』は全部で71個のQ&Aと、「SURVIVAL GOODS」という高城剛さんの選んだ7つのグッズ紹介で構成されています。こちらは『LIFE PACKING』シリーズが好きな方なら間違いなくハマるでしょう。

 

SURVIVALGOODS

  1. エマージェンシー・ブランケット
  2. 衛星スマートフォン
  3. 濾過ストロー
  4. 宇宙食
  5. ソーラーパネル
  6. SKINS
  7. iPad

 

続いて、『時代を生きる力』で気になる内容を見ていきます。地震直後に書かれていることもあり、地震や原発にまつわる内容が多く書かれているのが特徴です。

 

Q5 現在の日本式システムが抱える、最大の問題点はなんですか?

一番の問題はいまの世界の考え方や標準的速度に合っていないことです。不透明すぎるのと、決定が曖昧なので、時間がかかり有事にも向いていません。

高城剛さんの著作に多く出てくる言葉のひとつが「日本式システム」です。この言葉を知ると、日本にいる意味ってほとんどなくなってしまい、どこかシラケてしまいます。

 

Q43 国もだめ、地方自治体もだめとなった場合、”個人”としてできることはなんですか?

個人個人で考え方や生活を変えるしかありません。

それは、個人の価値観を変えることからはじまります。大変とは、大きな変化を指し示す、と僕はよく言います。(中略)

「中央集権」から「自由競争」を経て、「地域共同体や小さな集団と、そこに出入りする個人」へと集合体が変わるのです。「独占、寡占」から「分散」を経て、「共有、シェア」の時代になっていくのです。

最近でこそ「シェアリングエコノミー」という言葉が溢れていますが、2011年の時点でこのビジョンを見ているというのは、本当に驚かされます。今、AirbnbやUberなどスゴいですよね。

 

Q56 世界維新期を迎えて、個人は、どのように生きればいいのでしょうか?

ライフスタイルを、できるだけ「分散」するのと、「水・食料」「エネルギー」「外交」「娯楽」に関しては、個人で入手する手段を確保することや、信頼できる仲間たちと共有するのがいいでしょう。

ここにも「共有」というキーワードが出てきました。このあと、Q57〜Q63にわたり、それぞれの項目についての解説がされます。

 

Q63 「娯楽」については、いかがでしょうか?

僕は持ち運べるように、iPadに漫画500冊、書籍500冊、ハードディスクに映画1000本、楽曲1万曲を入れて持ち歩いています。

しかし、ただの娯楽の物語は、あまり必要ではなくなるでしょう。現実が物語を凌駕してしまうから。また、ネットの中の現実とも非現実とも言えない曖昧な物語が日々を取り巻くことになるから。ですので、ドキュメンタリーや、史実をもとにした物語は流行ると思います。

現在の高城剛さんは、ハードディスクをやめてmicroSDカードにそれらを入れて持ち歩いていると言います。詳しくは『LIFE PACKING2.1 未来を生きるためのモノと知恵』をご参照ください。

また、「娯楽の物語」は薄々そう感じます(よね)。僕自身、年齢のせいかもしれませんが、確実に物語を読む機会が減ってきているのは事実です(やはり年齢のせい!?)。

 

Q71 最後に「21世紀の生き方」を教えてください。

一番大切なことは、変化を恐れない心と決断の速度でしょう。そして、自分の直感力を信じて、個人でしっかりとした大きなビジョンを持つことだと思います。

変化を恐れないというのはかんたんなようでとても難しいことです。人間は年齢を重ねるとともに、価値観が固まりやすくなります。僕はそうならないことをいつも意識しています(という価値観が固まっていると言い出したらキリがないですが/笑)。

 

今日のまとめ

前作と比較すると、震災について、そしてこれからの日本について、といったように少し内容が暗いのが特徴です。それでも、これからの日本や世界、生き方を知る上ではぜひ読んでおきたい一冊だと思います。前作で高城剛さんに興味を持った方にオススメします。