今さらなのですが、僕が海外に行こうと思うきっかけになった一冊が『君はどこにでも行ける』です。さらに具体的に背中を押してくれたのは、高城剛さんの著作の数々です。
対談などを見る限り、堀江貴文さんも高城剛さんの影響を受けているように感じます。「影響」というと語弊があるかもしれませんが、イノベーター中のイノベーターの高城剛さんの原液を堀江貴文さんが薄めているというところでしょうか(堀江貴文さんの著作の言葉を借りると)。
ということで、堀江貴文さんの2016年の著作『君はどこにでも行ける』を見ていきましょう。
目次
君はどこにでも行ける
『君はどこにでも行ける』は全5章で構成されています。
- 日本はいまどれくらい「安く」なってしまったのか
- 堀江貴文が気づいた世界地図の変化(アジア編)
- 堀江貴文が気づいた世界地図の変化(欧米その編)
- それでも東京は世界最高レベルの都市である
- 国境は君の中にある
そして、特別章として、ヤマザキマリ(『テルマエ・ロマエ』の作者)さんと堀江貴文さんの対談「ブラック労働で辛い日本人も、無職でお気楽なイタリア人も、みんなどこにでも行ける件」が収録されています。
日本はいまどれくらい「安く」なってしまったのか
はっきり言うが日本は、「安売り」時代に入った。それは決して悪いことではない。むしろ、グローバルのビジネスにおいて、確かなアドバンテージを取れるチャンスだと、僕は考えている。
本書では、シンガポールや中国の北京、タイなどの物価がどれだけ上がっているかに言及します。東南アジア各国というと、僕たちは物価が安いことをイメージしますが(たしかに安いけれど)、物価上昇率はかなり上がってきていることが分かります。
ただ、堀江貴文さんの面白いのは、上にあるように安売りになったことは悪いことではないという視点を持っているところです。
堀江貴文が気づいた世界地図の変化(アジア編)
アジア編では以下の国について書かれます。
- シンガポール
- 中国
- 韓国
- 台湾
- タイ
- ベトナム/カンボジア/ラオス
- バングラデシュ
- インド
- インドネシア
その国がどれだけ裕福になってきたかについて、街を歩く女性のキレイさをたとえに出していますが、これがAmazonのレビューでは快く思わない人が多かったようです(そうでしょうか)。
直近だと、僕はタイに行っていますが、やはり街の女性たちは本当に余裕が出てきているんだなと感じました。
堀江貴文が気づいた世界地図の変化(欧米その編)
続いて、欧米です。
- アメリカ
- スペイン
- オーストリア
- デンマーク
- イスラエル
- チリ/ペルー
堀江貴文さんは、有名な観光地でも「15分で飽きる」など、オブラートに包まない発言をします(イスラエルの死海がそうです)。僕はこの点が魅力的だと思います。
ちなみに僕も観光ガイドに乗っている名所はほとんど行っていません。現地のスーパーで食材を買ったり、ローカルな屋台で食べたり、そんな生活が楽しかったりするのです。
ご飯がまずいというイスラエルについては、こんな発言をしています。
これは日本のグルメを売りこむビジネスチャンスかもしれない。ジューシーな日本産果物は、イスラエルの富裕層に大ウケするはずだ。またイスラエルはいまアジア料理がブームだと聞いた。国全体が徐々に経済発展しているで、ヘルシー志向に回帰しているのだろう。
堀江貴文さんはメールマガジンでもそうですが、こういうのをボコボコ書いているのがスゴいと思います。
それでも東京は世界最高レベルの都市である
日本は「安く」なっていくばかりだが、日本の都市のしつや価値は、決して下がってはいない。日本の都市部のインフラのクオリティと、成熟性は世界屈指だ。特に東京は世界一といってもいい。多くの都市を回ってきた僕が保証する。
ほかにも、福岡、大阪、京都、沖縄など日本各地の特長があげられています。
欧州のあとを追っている日本は(イタリアが近いと言われている)、おそらく今後は観光がビジネスになると思っています。
国境は君の中にある
現実の「外」と「なか」のハードルは、驚くほど低くなっている。行ける場所に限定はない。どこに行くのも可能なのに、どこにも行けないのだとしたら、とらわれているのは君自身だ。
この言葉良いですよね。
また、堀江貴文さんは「海外がいちばん」と言いません。「インターネットがあれば大抵のことは知ることができる」というのが理由にあげられています。
ただ、「世界を見るのも悪くない」という程度です。僕はそれで「んじゃ行ってみよ」と思って、2017年に入って(なんとなく年初が区切り良かったので)、月の半分くらいを海外に行くようにしました。
今日のまとめ
堀江貴文さんの著作は相変わらず「何かしたいけどどうしよう」という人の背中を押してくれるのにぴったりです。ただ、読んでも行動しない人がほとんどなのも事実です。せっかくなら視野を広く楽しむのも悪くないと思います。