堀江貴文さんのメールマガジン『堀江貴文のブログでは言えない話』の中でも特に面白いコーナーのひとつが「ビジネスモデル教えちゃいます塾」です。
これは堀江貴文さんが「こんなのどうだろう」というビジネスモデルを書くというもの。
なかにはこれを読んで実際に行動し、進捗や結果を「Q&A」コーナー(毎週堀江貴文さんが読者の質問に答える人気コーナー)に投稿してくる読者さんもいます。
本書『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』は、そんなメールマガジンのコンテンツを編集したものです。
2010年2月に開始したメールマガジン『堀江貴文のブログでは言えない話』は収監中も、スタッフの力を借りて世に発信し続けていた。
今回の書籍は、その中のコンテンツを編集・再構成したものだ。
もともと書籍にフィットする企画だったので、本の制作は早い段階から着手していた。
この本は主に、メールマガジン内の「ビジネス教えちゃいます塾」と、「Q&A」コーナーを中心にまとめたものだ。
人気の2コンテンツをまとめて読めるので、ホリエモンのメルマガ初心者の方にもオススメです。
目次
『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』
本書は全6章で構成されています。
- 1980年以降に生まれた君へ
- ネット社会の向かう未来
- 本気で金持ちになりたいか?
- 本当に幸せなライフスタイルとは?
- ホリエモン出所後の日本を考える
- 生き残るには、変わり続けること
ちなみに僕が生まれたのは1982年ということで、ターゲットだったりします(笑)。
章末のコラムも読み応えたっぷり
また、本書は章末に著名人によるコラム「思考の補助線」が掲載されています。
- 西村博之:日本に生まれただけで僕らは幸福
- 夏野剛:彼は優れたビジネス原理主義者
- 藤沢数希:稼げる人はお金のことを考えない
- 船曳建夫:彼は徹底した合理主義者
西村博之さんのコラムとかけっこう皮肉たっぷりで…(笑)。
んで、今回のQ&A、すべて目を通しました。でも、特に目新しい発見は、なかったです。傾向的に、堀江さんに質問する人たちは向上心が高い反面、自分で満足する結果を出せていない人たちが多い気がする。まあ、結果を出している人は堀江さんに質問なんてしてこないでしょうけど(笑)。
ひろゆきさんっぽいですよね〜。
通常版とアップデート版の違い
本書には紙版の「通常版(無印)」とKindle版の「アップデート版」の2種類があります。
通常版は2014年に発売されたものです。
アップデート版は、2014年に発売された通常版の内容に「最終章」を加え、「ビジネス教えちゃいます塾」の内容を加筆したものになります。
特に「紙」に異常なこだわりがない限り、「アップデート版(Kindle)」を選ぶのをオススメします。
1980年以降に生まれた君へ
本章では以下をポイントに解説されます。
- 数の原理で質をカバーする
- 女性が集まる場所に、男性は寄ってくる
- まずは、自分が好きなことをやってみる
- ベストは、今すぐ起業すること
- 常に思考実験を繰り返す
- ものすごく苦労すると、その先に楽があるかも
- マイナーな言語を身につける
単独業態のビジネスを組織化し話題性を高める
ここではものまねパブを例にあげています。
単独業態でやっていた事柄で個々のクオリティはそこそこでしかなくても、「たくさん集めることにより、魅力をアップさせることができる」ということである。
本書はこんな感じでビジネスモデルがゴロゴロ紹介されています。発売されたのが2014年ということもあり、「すでにある」サービスがあるのは仕方ありません…。
ネット社会の向かう未来
続いて、本章の内容は以下の通りです。
- バイラルを私大現に狙った広告戦略
- 地方紙を束ねて一気にデジタル化する
- 世にあふれる「仲介料」に注目する
- 貸し借りの感覚をビジネスに応用
- 複数の情報ソースを比較し、精度を高める
- 自分がほしいと思うアプリを作る
- 先輩の言うことは聞かない
SNSと農業の親和性を有効活用
ここで気になったのは「SNS」と「農業」について。本は読み返すと意外な発見があるものですね!
Facebookページと農業の親和性はかなり高いと思われる。『はすみふぁーむ』の彼は「ワインの分野で日本では一番ファンがいる」と言っていたが、同じようにさまざまな農業生産の分野でFacebookの利用価値は高いと思われる。
これやってみたい…!
本気で金持ちになりたいか?
さて、どんどん見ていきましょう。
- メルマガ読者を300人集める
- 根強いファンのいる廃ブランドを再生させる
- インパクトのある「おかわり自由」で客を掴む
- 起業を目指す女性の一つの選択肢
- 自分の殻を破れ、変なことをやれ
- アイディアだけで報酬を得ようとするな
- 金持ちってなろうと思ってなれるもんじゃない
定期購読者を集められればそれなりのお金が定期収入になる
例えば、私のメールマガジンは月に840円である。1年間購読すると1万円程度。大川さんのブログにある通り、例えば、300人の読者を集めることができるとすると、年間でグロス売上が300万円という計算になる。
※大川さん:大川弘一。まぐまぐの創業社長。
サブスクリプションモデルは今もっとも熱い方法のひとつです。本章では「売れないミュージシャン」でも曲や詞をメルマガ経由で販売する方法も提案しています。今だとコンテンツはnoteあたりが良いでしょうか。
本当に幸せなライフスタイルとは?
いよいよ、生き方っぽくなってきましたね。
- 医師がスマホ診断で24時間処方箋を出すシステム
- 頭のいい人たちと話すのは面白い
- 無駄な情報は「捨てる」のが大事
- 既存メディアの情報だけでは「洗脳される」
- 経営者の責任にしている時点ではダメ
- シングルマザーを認める社会のほう子供は増える
- 後悔しないよう、やりたいことをやる
法人契約でまとまった利益を確保できるストレッチの出張サービス
マッサージの個別出張サービスはいろんなところがやっているし、ストレッチの個別出張というものもチラホラある。
このビジネスモデルの面白いのは「社員から給料天引き」で集めるという点です。ストレッチだけに限らず、いろいろ応用できるかなと思いました。
ホリエモン出所後の日本を考える
- 新しいペットの可能性
- 日本の観光立国化に向けて
- 畳は海外でウケる
- 日本vsアメリカの図式はグローバル時代にはナンセンス
- バブルはどう規制しても起きる
- 戦争やテロの抑止には「出会い系サイト」
日本の観光立国化
本章では日本の観光立国化についてのビジネスモデルがいくつか紹介されています。
たとえば以下のようなものです。
- 日本での水上飛行機ビジネス
- うちわや扇の海外輸出ビジネス
- 海外で畳を販売するビジネスモデル
- 日本の伝統体験ビジネスモデル
「体験」はAirbnbも力を入れていますよね。
反対に「海外で飲食」をやる」といった現地でのビジネスモデルも紹介されています。
生き残るには、変わり続けること
最終章では「変わり続けることが大切だ」と述べています。これは堀江貴文さんが以前から言っていることですよね。
私はいつも、諸行無常がこの世の真理だと説いている。すべては変わり続ける。現状維持できるものは、何ひとつない。人は変わり続け、柔軟に対応していくことでしか生き残れないのだ。
この「変わり続けること」はDMMの会長である亀山敬司さんも述べています。
「ビジョンはないし、売り上げ目標もない。なんとなく今に至ったという感じ。だから、これからも『来年はもうちょっとマシにしようぜ~』ってことで無理しない」-。
わざとおちゃらけていますが(笑)、至極まっとうなことを言っていると思います。
今日のまとめ
ということで堀江貴文さんの『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』を紹介しました。
本書には数多くのビジネスモデル、Q&Aコーナーが多く掲載されています。「何かをはじめたいけれど何をしよう」と漠然と考えている方のきっかけになること間違いなしの一冊です。