みんなが「これからITの時代だ」といいはじめた頃にマイクロソフトを辞めたという、順張りな人から見たら信じられない行動をする逆張りな人、成毛眞さん。
そんな成毛眞さんが「好きなことを伸ばすことの大切さ」について書いたのが『勉強上手』です。
私が本書で提案するのは、好きな分野や得意分野を見つけ、伸ばすための方法である。その好きなことや得意なことは、人から見ればムダなことかもしれない。それをムダだと決めつけて排除してきたのが、今までの世の中だ。
だが、それこそが、これからの時代は武器になるのだ。
「個の時代」と言われる今、私たちに大切なのはなんなのでしょうか。
勉強上手
本作は全4章で構成されています。
- 得意分野だけが武器になる理由
- もう努力は必要ない
- これだけ読めば充分! 勉強法ブックガイド
- 「得意」を最短で最強にする方法
得意分野だけが武器になる理由
自分の好きなこと、得意なことをやっていれば、努力は必要ないのだ。無理してやるから、力ではなく”努”力になる。好きなことをやっていれば、快楽やエネルギーになるのだ。
最近では「ライフワークバランス」なんて言葉がありますが、この言葉自体、すでにやりたくないことをやっている前提で使われている気がします。
本当にやりたいことをやっている人は、それこそ時間が経つのを忘れるくらい没頭して打ち込むのではないでしょうか。少なくとも僕はそのように感じています。
もう努力は必要ない
「もし本に書かれていることなら、記憶する必要はない」
なんとこれはアインシュタインの言葉である。
人は無限に記憶できるわけではないのだから、無意味な情報を頭に詰め込んでいる場合ではない。さらに、クイズをいくら解いても頭は鍛えられないだろう。
今の時代は、分からない情報があれば、ネットでググればいいのだ。
このググることから、必要なのは「記憶力」より、「検索力」であると成毛眞さんはいいます。
僕も、漢字検定や、円周率をひたすら覚えたりするのは意味がないと思っています。歴史上の出来事がいつ起こったかを暗記するのもまたしかり。
これだけ読めば充分! 勉強法ブックガイド
目標を立てる、楽に勉強できる仕組み作りが必要、スケジュール管理をしよう、勉強しやすい環境を作るなど、度の本も基本的にはこの四点がベースになっている。
本章では、成毛眞さんの視点からさまざまな勉強本について語られます。なかにはかなり辛辣なものだったり「申し訳ないが、あまりお近づきになりたくない経歴」など、いわゆるイタい本も敢えて選んでいます。
「得意」を最短で最強にする方法
これからの時代は、そのようなありきたりの勉強では生き残れない。自分の感性や思考を鈍らせない、普通の勉強とは違う勉強法が必要なのだ。
ここでいう「ありきたり」とは、「資格ビジネス」に踊らされている人を指します。
本章では、7つの見出しがあげられています。
- 要となる情報リテラシーはこうして身につける
- ツールは最小限のものを使いこなせ
- できるビジネスマンはテレビを活用する
- TIPS(豆知識)をストックせよ
- SNSで精度の高い情報を集める方法
- 情報を自分の血肉とするには
- 五十代の僕が三十代で知っておきたかったこと
成毛眞は多くの著書に書かれていますが、テレビの使い方が上手ですよね。僕は典型的な「テレビ見ない人間」なので、ここは見習いたいと思っています。
今日のまとめ
インターネットが普及し、SNSで個人の発信力が強くなった今、個の時代と言われるようになりました。これまでムダだと思われていたものが「武器」になる時代が来ています。そんな成毛眞さんの一冊でした。