たとえば「スゴそうけどダサいな」と思ってしまったり、「オシャレなのは分かるけどお金持ってないでしょ」とか、つい思ってしまうことってないでしょうか(僕だけでしょうか)?
ちょうど音楽の専門学校の先生に「音楽のいろは」を教えられても「その方法に従ったら先生みたいに夢が破れてしまうのでは…」と疑ってしまうのに似ています。
そんな隙を一切感じないのが「現代の魔法使い」こと落合陽一さん(@ochyai)です。
「メディアアーティスト」として世界中で活躍し、Yoji Yamamotoでオシャレに決める(しかも似合っている)ってこんなに無敵な人っています(いないですよね)!?
今回はそんな落合陽一さんの2冊目の著作『これからの世界をつくる仲間たちへ』を紹介します。
目次
これからの世界を作る仲間たちへ
『これからの世界を作る仲間たちへ』は全3章で構成されています。
- プロローグ:「魔法をかける人」になるか、「魔法をかけられる人」になるか
- 第一章:人はやがてロボットとして生きる
- 第二章:いまを戦うために知るべき「時代性」
- 第三章:「天才」ではない、「変態」だ
- エピローグ:エジソンはメディアアーティストだと思う
「人間がやるべきこと」は何か
最近よく「AIが仕事を奪う」「将来になくなる仕事」という言葉を聞くと思います。そして、これらの言葉に漠然とした不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
落合陽一氏は「人間がやるべきこと」について以下のように述べています。
基本的には、「コンピュータには不得意で人間がやるべきことは何なのか」を模索することが大事だと言えます。それはおそらく、「新奇性」や「オリジナリティ」を持つ仕事であるに違いありません。
このあと、淡々と「意識だけ高い系」について解説しているのですが、恐るべし…(笑)。
「意識だけ高い系」については、のちにTwitterでも話題になっていました。
人でできた並列コンピュータ「クラウドソーシング」
落合陽一氏は、クラウドソーシングを「人でできた並列コンピュータ」だと表現します。これは「言い得て妙」だと思います(僕も以前使っていたことはある)。
これは、「人間がコンピュータのネットワーク能力に負けた」としか言いようがありません。いままでは仕事の紹介や信頼や口利きで行ってきたことをプラットフォームがフラットにし、結果として、人はインターネット上に並んだ商品に成り下がってしまったということです。
クラウドソーシングが普及してからというもの、本当にWeb関連の価格相場が崩壊しましたよね。個人的にはスゴく良いことだと思っているのですが…。
「ワーク・ライフ・バランス」は時間を切り売りする人の考え方
堀江貴文さん(彼は落合陽一さんとの対話が大好き)もよく言っていますが、「ワーク・ライフ・バランス」って言葉がどうも腑に落ちません。
落合陽一氏も書いているように、「やりたくないこと」をやっているからこそ、「ワーク・ライフ・バランス」って言葉が出てくるんですよね…。
ワーク・ライフ・バランスが問題になるのは、「好きなこと」「やりたいこと」を仕事にしていないからです。解決したい問題がある人間、僕だったら研究ですが、そういう人は、できることなら1日24時間、1年365日をそれに費やしたい。だから僕は、時間を切り売りしてお金を稼ぐのではなく、自由な時間をより多く得られる仕事を選んでいるわけです。
僕もまさに1日24時間、ソレをやっていたい人間です。
「WOW!」を生み出すにはどうすればよいか
第三章では、落合陽一氏の幼少期のことも書かれています。本人はサラッと書いていますが(もちろん「変態」の自覚はあると思います)、なかなか変わった育ち方をしています。
さて、クオリティの高いものを作っても「WOW!」がなければウケないといいます。
この「WOW!」にもいくつか種類があって、いちばん簡単なのは「きれい」「美しい」と思わせるものを作ること。その次に簡単なのは、「ヤバい」「すげえ」と思わせることでしょう。
この「WOW!」について、個人的にスゴく参考になりました。
今日のまとめ
落合陽一さんの『これからの世界をつくる仲間たちへ』を紹介しました。
冒頭にも書きましたが、こんなに「萌え」があって無敵な人はそういません。それでいて結婚もして子どもも最近生まれたという意外な一面も持っています(意外じゃないですか?)。
今後の日本、世界に大きな影響を与えるひとりとして著作も要チェックしておきましょう。