英語のリスニング学習に比較的会話がやさしいアニメ作品を使うことってありますよね。
なかでもスタジオジブリ作品やディズニー作品は有名です。
とは言うものの、これらの作品ってNetflixやHuluなどのデジタル配信がありません。
ということで、『となりのトトロ』のBlu-ray版を買ったのですが、失敗してしまいました…。
ここでは『となりのトトロ』などを使って英語学習をするときの注意点を解説します。
目次
Blu-ray版『となりのトトロ』

Blu-ray版『となりのトトロ』です。Blu-ray版にはこんなメリットがあります。
- リージョンフリー:全世界共通で再生できる
- 8言語に対応
リージョンフリー:全世界共通で再生できる
「リージョン」(region)とは「地域」などを意味する言葉です。
とりわけDVDやBlu-rayでは、対応するプレイヤーを指します。
有名なのは、日本のDVDは「リージョン2」で、日本、ヨーロッパなどが該当します。つまり、アメリカや中国で作られたDVDは再生できないという意味です。
「日本のDVD」とは、洋画や邦画という意味ではなく「国内版DVD」という意味です。普通に日本の店頭で販売されているパッケージが日本語のものはリージョン2だと思って間違いありません(輸入盤のDVDは要注意です)。
もし、リージョンが異なるDVDを再生するときは、リージョンに対応した再生機器を買うか、リージョンフリーの再生機器を買う必要があります。
一方、Blu-rayは「リージョンA・B・C」の3つに分かれています(日本はリージョンA)。
しかし、『となりのトトロ』のBlu-rayは「リージョンフリー」なので、全世界どこの国のBlu-rayプレイヤー(再生機器)でも再生できます。
8言語に対応
Blu-ray版『となりのトトロ』は8ヶ国言語に対応しています。
- 日本語
- 英語
- フランス語
- ドイツ語
- イタリア語
- 韓国語
- 広東語(香港など)
- 北京語(中国本土など)
それぞれ、「字幕」と「音声」を選べるので、「英語音声」を聴きながら、「英語字幕」を見るという使い方ができます。
「字幕」と「音声」が異なる表示…

映画のあの現象が起きる
しかし、英語リスニング学習の最大の課題が、「字幕」と「音声」で別の表現である点です。
洋画の「字幕」と「吹替」を想像すると分かりやすいと思いますが、あれって字幕と吹替でセリフが全然違うじゃないですか。あの現象になります…。
吹替俳優さんは「あぁ分かったよ」しか言っていないのに、字幕には「了解!これからそいつをブチのめしに行こうぜ!」みたいになってるアレです。
英語のリスニング学習って「字幕を見ながら音声と紐付ける」→「音声を聞いて字幕で確認」といった方法をすると思いますが、これがまったくできません。
これが最大の弱点でした…。
輸入盤Blu-rayがオススメ
そもそも僕がこの方法をしているのは、三木雄信さん(ソフトバンクで孫正義さんの秘書を務めていた人)の『「英語は1年」でマスターできる』、Cozyさんの『海外ドラマはたった350の単語でできている』を読んだからです(どちらも映像作品でリスニングを学ぶ)。
もし、僕と同じように海外ドラマやアニメでリスニングを学ぼうとしていて、『となりのトトロ』を使うなら、輸入盤の『となりのトトロ My Neighbor Totoro』が選びましょう。
輸入盤は、言語は「英語」のみ、字幕は「英語」「フランス語」になります。
英語字幕は「クローズド・キャプション」(聴覚障害者の方が映像作品を楽しむための機能)なので、音声を同じものが表示されます。
また、先ほどのリージョンですが、この輸入盤は「リージョンA」なので、日本のBlu-rayプレイヤーでも再生できます(パソコンのBlu-rayドライブも再生可能)。
せっかくなのでBlu-ray版『となりのトトロ』を紹介

Blu-ray版『となりのトトロ』を開封したところです。
紙パッケージになっているので、小さいお子さんがいるところはビリビリにならないように…。
「MovieNEX」対応だけどデジタル配信はない

また、Blu-rayの『となりのトトロ』で失敗したのがもうひとつあります。
それは、デジタルコピー(デジタル配信版)がないという点です。
最近のディズニー作品(スタジオジブリもディズニーから発売される)は、Blu-ray版を買うと、「デジタルコピー」というデジタル配信版も楽しめるようになっています。
僕は「MovieNEX=デジタルコピー」だと思っていました。
しかし、これは別ものでした…。
MovieNEX(ムービー・ネックス)は、ディズニーが日本市場において独自に定義するパッケージ商品で、Blu-ray Disc、DVD、携帯端末で再生できるデジタルコピーのダウンロード権、MovieNEXワールド(作品に関する様々な体験が楽しめる進化型コンテンツ)へのアクセス権を含めたパッケージ。
Wikipediaに「デジタルコピーのダウンロード権」って書いてあるから誤解しますよね(苦笑)。
そもそも「デジタルコピー」とは、GooglePlayやniconicoなどのプラットフォームを使って、ストリーミング再生やダウンロード再生ができるという機能です。
つまり、デジタルコピーがあれば、スマホやタブレットでも楽しめることになります。
しかし、MovieNEXは、限定映像が見られたり、プレゼントに応募できるというもので、デジタルコピーに対応している作品はまた別物でした…。

デジタル配信に対応しているタイトルは「デジタル配信」と書かれています。

現時点でスタジオジブリ作品の「デジタル配信」はないようです。
もうひとつ気をつけなければいけないのは、ディズニー作品でも「デジタル配信」版は、日本語字幕と日本語音声しか対応していないことが分かりました。
そのため、英語学習に活用するには、「デジタル配信は向かない」ことになります。
英語のリスニング学習をするときにおすすめの教材

ということで、英語のリスニング学習をするときにおすすめの教材です。
- 輸入盤Blu-rayを買う
- Netflixで海外ドラマやアニメを見る
輸入盤Blu-rayを買う
1つめは、先ほど紹介したように輸入盤Blu-rayを購入する方法です。
これは「どうしてもその作品じゃなきゃダメ」というこだわりがある人におすすめします。今回なら「絶対に『となりのトトロ』が良い」というものです。
僕はというと特にこだわりがないので(「『となりのトトロ』がいいかな」くらいだった)、別の方法をとることにしました。
Netflixで海外ドラマやアニメを見る
そして、もう1つはNetflixで海外ドラマやアニメを見る方法です。
なぜ、Amazonプライム・ビデオやHuluじゃダメなのかというと、字幕と音声を自由に組み合わせて見られるのがNetflixしかないからです。
その点、Netflixは大半の作品でさまざまな字幕に対応しているので、リスニング学習に向いています。僕も今はNetflixを使っています(ダウンロードもできるので便利)。